領土奪還

八重から「昔の仲間を呼び戻すか?」という案が打診されたので俺は即座に了承(1秒)した。
『王虎』時代の仲間が数部隊加わってくれたら戦力は飛躍にアップするしな。
そして前回の戦いで地域活動を頻繁に行ったこともあり、資金も潤ったことにより傭兵ギルドから
購入できる部隊が増えたのも大きい。

ム:コレが『三●志』なら民の信用が落ちて一揆が起きてしまうところじゃぞ。

こう言われてでも5000万Bに財政を届かせることが必要だったのだ。
この国民から搾り上げた……もとい、臨時徴収した資金のお陰で増えた兵種は以下の3隊種である

重歩兵隊魔法使い隊投石機隊
200万B1000万B500万B

特に『魔法使い隊』は複数部隊に攻撃できるので重宝するのだ。当然ながら1隊と即座に契約した。
そして『第2軍団』にルカ隊などを配置し、軍隊名も『マイヨ・ルカ』と命名した。
どこかの世界にあるといわれているクセルクス盆地にある街の名前からとったのだが、隊長がルカと
いうこともあり軍の中では比較的好評な名前となった。
なお、若干変更をした既存軍を含めての新たな兵種配置は以下の通り。

『テンプルナイツ』
アルイエット隊
(歩兵)
ジン隊
(傭兵)
アロセール隊
(弓兵)
アニス隊
(第1魔法使い隊)
『第2軍団』→『マイヨ・ルカ』
ルカ隊
(騎兵)
トール隊
(剣士)
キューベル隊
(剣士)
只深隊
(輸送兵)
『ロスローリアン』
ロシェ隊
(騎兵)
ヴァイス隊
(傭兵)
シーザ隊
(傭兵)
サラ隊
(弓兵)

この陣容となった。
特に『テンプルナイツ』と『マイヨ・ルカ』は今後の主戦力部隊になってもらわねばならない。
勿論『ロスローリアン』や今はまだない『第4部隊』以降も貴重な戦力として育ってもらう必要があるが。
貴族たちとの戦いから1ヶ月の間にこういった軍の再編成や訓練を行い、軍内の意思疎通なども良くなった。
ひとまず、今回は『テンプルナイツ』『マイヨ・ルカ』でヴィスト王国に奪われたエルト王国領を取り戻す。
幸いなことにヴィスト側が休戦条約で定めた中立地域に若干だが侵攻があったらしい。
近隣地域からの要請もあるし、攻め込む口実は出来た。
外交面では無茶はしたくなかったが、口実があるならば遠慮はいらないな。

ヴィスト王国下にある元エルト王国領の地図を見るとこんな感じだ。
勝利条件、行動回数などは以下の通りだ。

都市エルスセーナに向かうには2つの砦を突破するルートと東や西の村を解放しつつ迂回するルートがある。
ここは一直線にエルスセーナへと向かうルートで行こうと思う。
途中の砦に駐在しているのは弓兵隊だけと探りを入れに行った諜報部隊からの報告があったからだ。
弓兵隊だけならば直接攻撃部隊を擁するこちらの方が有利だ。
それに時間を掛けて敵の騎馬部隊などに合流されると味方の被害が大きくなるだけだからな。

ターン数部隊名行動地域収支備考
ターン1 テンプルナイツ移動ミドルマイル砦 vsヴィスト南方第一六軍団
マイヨ・ルカ移動ローマイル砦 vsヴィスト南方第一七軍団(撃破)
ヴィスト南方第一三軍団移動セーナ平原  
ヴィスト南方第一四軍団移動セーナ平原  
ヴィスト南方第一六軍団補給 (壊滅)
ターン2 マイヨ・ルカ移動都市エルスセーナ  
マイヨ・ルカ連行ミドルマイル砦 ヴィスト南方第一二軍団
テンプルナイツ移動ミドルマイル砦 vsヴィスト南方第一二軍団(撃破)
ヴィスト南方第一三軍団移動デロの村  
ヴィスト南方第一四軍団移動デロの村  
ターン3 マイヨ・ルカ移動都市エルスセーナ vsヴィスト南方第七軍団
テンプルナイツ移動都市エルスセーナ vsヴィスト南方第七軍団(撃破)
ターン4 マイヨ・ルカ支配活動都市エルスセーナ  
テンプルナイツ支配活動都市エルスセーナ  

敵さんが周辺の村などの支配を優先してくれたおかげで砦が手薄なタイミングを狙って急襲できた。
それに第一二軍団を第七軍団と切り離してミドルマイルで撃破出来たのは大きい。
2軍団を一気に相手にすると騎馬隊8小隊と戦いになるので戦力数は同じでも輸送隊や弓兵隊、魔法部隊といった
間接攻撃衆を擁するこちらの方が不利になってしまうからだ。
そういう意味では敵がうまくこちらの誘いに乗ってくれたと言うべきか。

この戦闘を終え、アニス隊がランクアップした。
とはいえ、移動力が1しかない魔法部隊で新たに覚えるスキルはこれと言ってないので、今後のランクアップに向けて
スキルポイントを貯蓄することにした。

これでエルト王国は本来の王国領土を奪い返した。つまりヴィストが侵攻してくる前のエルト王国の姿に戻ったのだ。
アルイエットもアルバーエル将軍と会っていた思い出の地、エルスセーナを奪回できて感慨深そうだった。
素直に「ありがとう」とお礼を言われ、対応に困った末に照れ隠しで「コレからが大変だぞ」と言ったのは秘密だ。

また、女王から直々に呼び出されて何事かと思えば俺たちと敵対した貴族たちにも名誉回復の機会を与えて欲しいという
内容の遠まわしな催促だった。
俺はその催促よりも女王の非常に大きな胸にばかり目が行っていた。

エルネア エルネア女王

ラルフウッド前国王の妻で夫の亡き後に女王に即位した自他共に認める「お飾り女王」
スタイルが良くエルト王国内一の爆乳の持ち主といっても過言ではない胸の持ち主。
年齢も20代前半と若いこともあり、ジンは彼女と話すときは目ではなく胸を見ていることが多いようだ。

謁見が終わってからはずっとアルイエットの胸を揉んでいたが、アルイエットは怒りを抑えつつ理由を尋ねてきたので
素直に理由を話すと蹴る殴るの暴行を受けた。
続いて現れたムストの胸も揉んでみたが…やはりボリュームがなぁ…。

ム:あの胸と比べるのだけは止めよ。

そうは言われても俺も男だ、大きな胸が好きで何が悪い!

ム:別に悪いとは言わんがの。

だったらあの胸を揉みに女王へ向かってル●ンダイブしなかった俺を褒めてくれ!

ム:そんな事をしたらいくらお主でも即座に打ち首ものじゃと思うぞ。

う〜、いつかあの胸を俺のものにしてやる……だから今日は戻ったら八重の胸でも揉ませてもらって我慢しよう。
そういえばムストがなにやら難しい顔をしているな?自分の貧乳さを改めて嘆いているのか?

ム:違うわ馬鹿者が。奈宮皇国から援軍要請が来たのじゃ。

エルト王国を守るだけで精一杯の俺たちに向かって援軍要請だと?
かといって同盟国の要請を無碍にするわけにはいかないよな。
う〜む、どうしたものか…

ム:それで、いつまでわしの胸を揉んでおるつもりじゃ?