レースゲーム参戦記
(MONACO GRAND PRIX RACING SIMULATION2)


Before A1
前戦にようやく初入賞したとはいえ、決勝の出走が4台しかなかったこともあって
新たにオファーが来たのはプロストとスチュワートからだけだった。
非力なハートV8エンジンで中野をストレートでぶち抜いたのを評価してくれたらしい。
しかも、嬉しい事にモンツァの3位表彰台がチームに評価され最終戦までのシートは確約された。
本当に嬉しい!


第14戦オーストリアGP 〜A1リンク〜
エステルライヒリンクがコース改修してF1カレンダーに戻ってきた。
レイアウトを見る限り以前よりやや中速化された様に思える。
スタンドには地元であるベルガーのファンが大勢駆けつけている。
このGP期間中の天気は雨。コーナーが見えない。
ただでさえ、コーナーがわかりにくいこのコースでは厳しいことだが、
全員が初めてということでみんなイコールコンディションだから
そんなことは言っていられない。とにかく結果を残すのみ。
ブレーキングポイントがわからずにタイヤバリヤに接触→バーストを
何度か繰り返したあと、9周目にそれまでのポールタイムを
一気に4.5秒(!)更新することができた。
翌周さらにそのタイムをコンマ5秒短縮。
これで私にとってもチームにとっても初のポールポジションが確定した。
ミナルディがフロントローからスタートするのは90年のアメリカGP以来通算2回目だ。
結局私のタイムに7%加算した通過ラインをクリアーできたのは
フレンツェンのみで、FIAの救済措置もなく、
決勝はGP史上初のマッチレースになることが決定した。
迎えた決勝日、天気は雨。
観客数はごく僅か。ドイツから近い為にフレンツェンのファンが
いくらか応援に来ているだけだった。
スタートは普通に決め、フレンツェンを置き去りに。
1周目のT2セクション過ぎた辺りで既に6秒差がついていた。
しかし、最終コーナーで痛恨のスピン。コースに戻ってみれば、
フレンツェンから8秒遅れだ。
しかし、翌周のメインストレート私は既にフレンツェンに追いついていた。
ラップタイムが10秒近く違うようだ。
1コーナーの飛びこみでフレンツェンをかわすが、立ちあがりで
ややテールスライド、そして軽く接触。
両者ダメージを受けスロー走行でピットへ戻る。
しかし、ダメージを受けた箇所が私のレフトリヤタイヤバーストに対して、
フレンツェンはフロントウイング破損。
スロー走行でもペースが速いのはハインツの方だ。
私が4分半かけてようやくピットにたどり着いてタイヤを変えたら、
メインストレートを疾走して行く1台のマシンが見えた。当然ハインツだ。
これで私は1周遅れになった。
10周目にニキ・ラウダカーブでコースアウトした私は
またもやタイヤにダメージを受けてしまう。
タイヤ交換した隙にさらに1周遅れることになった。
だが、私は何かが起こることを信じて走りつづけた。
そして迎えた14周目の最終コーナー、私はインからフレンツェンをパス。
するとフレンツェンはバランスを崩し、ガードレールにクラッシュ、
なんとリタイヤした。
私はゆっくりと安全運転に切り替え、唯一のチェッカーを受けた。
フレンツェンが止まった瞬間に観客は帰ったらしく、表彰式もなかったが、
GP史の優勝経験者に私の名が刻まれたことに変わりはない。
これでドライバーズポイント14点となりランキング10位、
コンストラクターズも14点で6位になった。