レースゲーム参戦記
(MONACO GRAND PRIX RACING SIMULATION2)
- Before Suzuka
- ルクセンブルクGPのあと、私はジャンカルロ・ミナルディと来期の契約のことで話し合った。
- そして鈴鹿でのGP開催前日の木曜日、ミナルディチームから1枚のプレスリリースが配られた。
- 内容は来期のラインナップをパドック裏の特設テントで発表するというものだ。
- もちろん私もその席に参加する。
- そして、ジャンカルロから来期の体制が発表された直後、会場はどよめきの渦に覆われた。
- まず1stドライバーとして片山右京氏が復帰することが発表され、
- 続いて2ndドライバーとして引き続きタルソ・マルケスが起用されるとの発表があったのだ。
- 私はリザーブドライバーとしての契約だ。
- 引き続き、私がプレスに向かっての説明を行った。
- この契約は私とジャンカルロが話し合った結果のものであるということを…
- そして同時に私は来期CARTシリーズにAWRから参戦すると発表した。
- 私は来期ヒロ松下氏に替わりAWRのマシンを駆ることになる。
- CARTへの移籍を決めた理由の1つに、ストリートコースに慣れる為という事がある。
- 私は今季オーストラリア、モナコ、ベルギーと公道を使用したコースでいずれも
- 予選落ちを喫しているのだ。
- いくら今季1勝をあげたとはいえ、市街地などのドライバーズサーキットで
- 結果が残らなければ意味がないのだ。
- その為、ストリートコースが多いCARTで市街地コースを走りこんで
- 慣れたいという事なのだ。
- ジャンカルロには申し訳ないが、その事を伝えると快く了承してくれた。
- 本当なら私と右京さんの体制で行きたかったらしいのだが………
- その代わり私は、もしもの場合はいつでもミナルディのマシンをドライブする事を伝えた。
- そしてリザーブドライバー登録されたのだ。
- 第16戦日本GP 〜鈴鹿〜
- F1マシンで初めての鈴鹿でのレース。
- そして来期はCART参戦のためしばらく走る事がないであろう母国のコース。
- 自然と力がわきあがってきた。観客からの声援にも
- 後押しされているようだ。心強いことではないか。
- しかし、マシンの方が何やらおかしい。アンダーステアが強いようだ。
- 私は必死にタイムアタックを試みるが、高速コーナーで踏めない。
- セッティングをちょくちょくいじるが、フィーリングが良くならない。
- アタック7周目、ダンロップではみ出してしまい、レースカーを破損。
- 急いでピットへ戻りTカーに乗り換える。
- 107%ラインまであと4.5秒縮めなければならない。
- 11周目にようやく2秒短縮するが、まだ届かない。
- ファイナルアタック、が、やはりアンダーが足を引っ張り
- コンマ3秒短縮したのみ。予選落ちが確定した。
- 母国での決勝進出が果たせなかった………
- 終わった事をいつまでも悔やむわけにはいかない、
- しかしここは母国辛い週末となった……