デスクリムゾン 提供 ナヲマ嬢
1996年にエコールが世に放った超大作ガンシューソフト。
どれくらい大作かというと、金欠の私が中古ソフトを8,000円もの大金をはたいて 購入してしまった程。
その迷錯っぷりはゲーム内容はおろか、既にブックレットにも及んでいる。
まずは、そのブックレットに載っているオフィシャルストーリーをここに引用してみよう。

「1996年、KOT症候群という病がヨーロッパ中に広まっていた。
10年前、コンバット越前はマルマラ軍の傭兵として、戦場を駆け巡っていた。
 形成悪く敗走中、ダニー、グレッグの両戦友と、偶然にみつけた遺跡に逃げ込み、
 3つの扉に入った。そして、それぞれ宝石、古文書、銃を手に入れた。
 銃の名は"クリムゾン"。3人はその知恵と力と資金によって脱出し、無事故国に生還 した。
 その後、お互いに顔を会わすことはなかった。
 10年を経過して、越前は医者になっていた。KOTの流行に10年前の記憶から、
 突き動かされるものを感じ、その因果関係を解明するために訪れた最初の町サロニカ。
 そこは町全体が魔物の住処と化していた。その時、思わず使った銃 -クリムゾン- が
 越前を助け、そして、戦うごとに、クリムゾンはより強力な武器へと進化していった。
 リムブルク大学、コネラート橋、イズキット川、ふとした事から
 友情を交したアッシムの館、病の流行と銃の謎を解き明かすため、コンバット
 越前は次々と襲いくるモンスターと戦う。」

…これを初めて読んだとき、いまだかつて無い程の衝撃を受けた。文字は判るのに
内容が全く判らない。どうやら、私のような凡人には理解出来ないのだろうか?
しかし、ストーリーなど判らなくても、ゲームが出来さえすれば良いのだ。
気を取り直して、ソフトを立ち上げてみる。
怪しげな曲と共に、不気味な仮面(?)が動き回る社名ロゴ画面が。
しかも飛ばせない(半泣)。
そして、「せっかくだから」の名言を生んだ、実写取り込みのデモと、
超合金のようなコンバット越前(すごいネーミングセンス)のポリゴンが出てくる
デモの2種類を堪能した後、早速ゲームスタート!
……が!!何だ!?この画面は!!?いきなりバグか!?てゆーか、これはサターンソフトなのか!!?
と思わず疑いたくなるどうしようもないグラフィック。
しかも、敵がいきなり何の前触れも無く現れるのだ。
取りあえず、画面に出てくる奴をひたすら撃ちまくることにする。
次の瞬間、「OH!NO!」というヘンなボイスと共に自分のライフが一つ減ってしまった。
ナゼだ!?全くワケが判らない。
しかし、暫くプレイする内に、どうやらガンシューに付き物の、
"撃ってはいけない一般市民"が混じっているらしい事が判明。
更に2面目辺りから、巨大な生物が空中に張り付いているので撃ってみると、これまたライフ減。
良く見るとムササビかモモンガの様に見えるが取りあえず撃ってはいけないらしい。
ブックレットにそんなん一言も書いてなかったぞ?
そういえば、アイテムの説明も全くなかった気がする……。
その上、このゲームにはやられ時の無敵時間がナイ。何て斬新なシステムなんだ!!

それから私は何かに憑かれた様にプレイし続けるも、
健闘むなしく4面目途中であえなくゲームオーバー。
ちゅーか、これをクリア出来る人間は世の中に存在するのだろうか??
もう既にクソゲーとかそういう域を遥かに超越したレベルである。
やはり伝説は本当だった。
いや、それよりこれは本当にゲームなのか!!?

最後に一言。撃ってはいけないのは「白い人」と「ムササビ」デス。



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