ジルオール  提供 華旅氏
ジルオール、それは株式会社コーエーが世に送り出した大作RPGである。
このゲームのウリとしては、まず有名イラストレーターの 末弥氏の描いたグラフィックであろうか。
発売前にはその点で注目していたゲーマーも多いようである。

だが蓋を開けてみれば話題はあっさり別の所に移ってしまった。
多くの女性ユーザーを魅了した、三人の男性キャラがいたためだ。
レムオン・ゼネテス・セラの3キャラクターは確かに魅力的だったのだろう。
多くの女性を虜にして、本作が同社の女性向けゲームであるアンジェリークの 流れを汲むと言わしめた。
無論、末弥氏がグラフィックを担当したからこそと言うのもあるだろう。
他にも本作には魅力的なキャラクターが多数登場し、
例えば男性ユーザーには、エステル・カルラ・アイリーンなどと言ったところが 人気である。

かと言って、キャラクターで売っているゲームかと言うと決してそんなことはない。
ゲームシステムとしては、かなり自由度の高い作りになっており、
TRPGをプレイしている感覚を味わえる。
主人公はギルドで様々な依頼を受け、経験を積み、また資金を稼いでいくのだ。
その間歴史を主導する人物と出会い、主人公は大きな歴史の流れに飲み込まれていく。
主人公の行動次第で大きく歴史が変わると言うほどのこともないが、
例えば戦争時にはいくつかの陣営から自分が所属する陣営を選ぶことも可能だ。
他にも最終的な敵が数パターン用意されるなど、
マルチシナリオ・マルチエンディングになっている。
ただし1プレイ三十時間以上という密度を考えれば、二十以上のEDの全てを見るのは 至難と言えるだろう。

サウンドや・操作性と言った面でも水準以上の出来を誇り、
流石に老舗の大ブランドと言った出来になっている。
欠点が全くないなどと言うことはないが、
やってみて後悔はしない出来だと言えるだろう。
RPGが苦手な方、または目的の与えられないゲームが苦手な方以外には 強くお奨めする。 



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