2005日本シリーズ第4戦 兼 最終戦(泣) 



2005.10.26
千葉ロッテ、日本一おめでとう。
試合内容を見て云々言う前に、まず祝辞までに。

さて、試合内容だけれども……
先発は杉山、今季は1回2回が悪かったのだけれども1回の立ち上がりは杉山にしては上出来、
先発投手の平均から考えるとまぁまぁ。
ただ、高めへの抜けがなく、明らかにボールになってる球でも低めに集まっていたのは悪くない。

1回裏の阪神の攻撃、赤星らしい内野安打に鳥谷が見事なセフティバントを決めて
チャンスを拡大した、ココまでは文句無しの展開だった。
しかし3番シーツが……
せめて1・2塁間へ転がして赤星を3塁まで進めようよ……
8回にバントするくらいなら、ここでセフティバントを試みて欲しかった
ただでさえシーツのセフティバントというのは意外性がある(しかもシーズン中には決めていた)
戦略な上に鳥谷に続いての2者連続セフティバントというのは奇策の中でも上位にランクされる
奇策と言ってもいいくらい相手が警戒しづらい作戦なのだから、仮にシーツがアウトになっても、
1アウト2・3塁で金本となり、金本の打席が左飛だったのだから、あの距離なら赤星の足で先制できたはず。
ランナーが3塁にいても2塁に居た時と同じ配球をするかどうかってトコには敢えて触れない方向で(^^;

そして、気になったのが5番の今岡。
1打席目サードゴロ、2打席目サードゴロ併殺、3打席目こそセンターへのタイムリーヒット(ポテンヒット)
だった訳ですが、3戦目まで同様に第1打席では差し込まれていました。
それで打つポイントを前へ前へという意識があったのか、第2打席ではポイントが前過ぎて引っ掛けて
サードゴロ併殺という感じに見えました。

さて、初回に阪神がチャンスを逃して流れを掴み損ねたら、すかさずその流れを持っていったのが千葉ロッテ。
李がシリーズ3本目のホームラン(ツーラン)で先制点を挙げた。
阪神が1回に1点でも先制していたら、こういう流れにならなかった。
そう断言してもいいほどに野球というのは試合の流れがチョットした事で変わってしまう怖いスポーツなのである。

続いて2回の阪神の攻撃、矢野が1塁に出た後、セラフィニの牽制でアウトになったシーン、
解説の佐々木さんも言ってたけどボークでしょ?
確かルール上は(左投手の場合)しっかりと1塁方向へ足を踏み出して牽制しなければならなかったはず
(プレートから足を外さなかった場合)
でも、セラフィニの牽制は斜め45度の方向に踏み出していた。
セラフィニは打者へ投げる時もオープン気味に構えてクロスステップで踏み込んで投球している。
それでいて、斜め45度に踏み込む牽制をやったのだから、ランナーからしたらホーム方向への足の開き具合を
観察していない限り、牽制に引っかかる率はかなり高い。
ましてや盗塁するランナーではないのだから、ランナーは投手の足がホーム方向へ少しでも開いた段階で
ホーム方向へ意識を持っていく。
実際、矢野が牽制と気付いて帰塁が遅れたのはこの要素が大きいと思う。
ここは抗議に行くべき場面だったと思う。
昨日の里崎の判定でも抗議に行かなかった某監督が動くとワケも無いが…
ここで抗議をしておけば、セラフィニがそれ以降ランナーを背負った時に気を使う要素が増える事になったのだから
つけ込む隙は増えたはずだ。

話は大きく飛んで、8回裏。
上でも触れたが、ノーアウト1塁でシーツが独断でやったバント。これは状況判断のミス。
鳥谷がフォアボールで出塁、しかも明らかにボールとわかる球ばかりで四球を選んだのだから
藪田の制球が定まっていなかったのは一目瞭然。
そんな段階で初球にセフティバントをするというのは論外だ。
まずは好球必打で制球を見て甘ければ打つ。
鳥谷の時の投球を見れば連続四球だってあり得る投球内容だったのだから……
もし、初球にコーナーへの制球が決まって1ストライクになったら次のストライクでバントを試みてみる。
これならまだ話はわかるのだが……

という事で、今日の戦犯の1人はこのシーツ、そしてもう1人……
先にも触れた監督がもう一人の戦犯。
彼が犯した最後の過ちは9回、最後の攻撃にある。
片岡が四球で出塁したら代走に久慈を送って、打者は矢野。
結果、送りバント失敗の併殺となり、次の藤本が三振で試合は終わったワケだけれども、ここでの起用法が最大の疑問点。
1点ビハインドで最終回無死1塁。ここでバントは当たり前なのだから、片岡の代走に野口を送って、
久慈は矢野の代打に起用すべきだった。
矢野よりも、バント名手の久慈の方が成功率が高いのだから。
だから代走に久慈が送られたのを見た瞬間、唖然とするしかなかった。

代打久慈のバントで追いついたら野口が捕手、久慈がサードで延長の守備はOK
……本音は久慈がショートで鳥谷がサードってのがベストだけど鳥谷ショートに拘る監督が
サードで起用するとは思えない。シーズン中でもシーツをサードに入れたくらいだし…
(その時シーツに与えた選択肢がセカンドかサードかどっちがいい?でショートは最初から選択肢に無かった
 シーツは元々ショートで、鳥谷には去年サードやらせたりしたにも関わらず)

久慈で送ったとしても次が藤本だぞ?って意見もあるかもしれないが藤本が頼りにならないと判断したのなら
まだベンチには町田が居たのだから彼を起用すればいいのだから。

あの9回裏の攻撃オーダーは
1.中 赤星
2.遊 鳥谷
3.一 シーツ
4.左 金本
5.投 久保田
6.三 片岡
7.捕 矢野
8.ニ 藤本
9.右 中村豊

で、片岡からだったワケだから…

1.中 赤星
2.遊 鳥谷
3.一 シーツ → 三
4.左 金本
5.投 久保田
6.三 片岡 走→捕 野口
7.捕 矢野 打→ニ 久慈
8.ニ 藤本 打→一 町田
9.右 中村豊

と、延長の守備も考えた起用の攻撃が出来たと思う。
正直、あそこで延長を浅井にリードを任せるのは怖いから
捕手浅井でファースト野口ってオーダーはリスクが高そうだし。

話は大きく戻して、矢野に代えて代打久慈の場合でも100%バントの場面だし、
久慈はバント上手いし、岡田采配は基本的に動かないしって事からボビーご自慢のデータからしても
バントシフトにするのはほぼ確定だろう。
ここで初球ストライクならバント、外して来たらバットを引いて2球目でバスターエンドランを仕掛ける手もあった。
ただ、上記の通り岡田采配でこういう動きを望むのは無理なのだろうけど。